イミダゾールペプチドと痛風
イミダゾールペプチドと痛風
イミダゾールペプチドは、痛風の予防や改善に効果が期待されています。
痛風とは、尿酸が体の中に蓄積した結果、
その尿酸が結晶し、関節を刺激して関節炎を伴う病気です。
痛風はさらに悪化すると、激しい関節の痛みが慢性化したり、
体中に結節が出来たり、最悪の場合、腎臓障害になったりするほど重大な病気でもあります。
腎臓障害がさらに悪化すると、透析治療が必要な状態になります。
血液の尿酸値が高い状態が長くことを高尿酸血症といい、痛風の原因です。
尿酸は、通常であれば血液中に溶けており、常に体内を循環しています。
しかし、体内の尿酸が増えると、血液中に溶けきれなくなります。
溶けきれなくなった尿酸が結晶化し、関節などに沈着して関節炎を引き起こすのです。
イミダゾールペプチドと痛風の対策
この痛風の原因となる尿酸に調節に、イミダゾールペプチドが有効なのです。
イミダゾールペプチドに含まれるアンセリンという成分が
痛風の原因となる尿酸に作用するのです。
アンセリンは、尿酸値を調節する成分として非常に効果が期待されています。
その成分としてはどんなものなのか、簡単に説明しておきましょう。
アンセリンは、βアラニンとメチルヒスチジンという2つのアミノ酸が結合した成分です。
アンセリンを特に多く含むのが、マグロ・かつおなどです。
アンセリンには、尿酸の増加を抑える作用と、
余分な尿酸を体外に排出する作用を持っています。
◆尿酸の増加を抑える作用
尿酸は、プリン体が分解されてできます。
そのため、プリン体の分解を抑えることができれば、
尿酸が体内で過剰に増加することを抑えることができるはずです。
アンセリンには、プリン体を分解前の状態に戻す酵素である
HPRT(ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ)を増やす効果があります。
つまり、アンセリンを摂取することで、
HPRTという酵素が増えれば、尿酸の増加を抑制してくれるのです。
◆余分な尿酸を体外に排出する作用
過度なストレスや疲労、飲酒などが原因で、体内には乳酸が溜まりやすくなります。
実は、この乳酸が溜まりすぎると、尿酸の排出の邪魔となるのです。
アンセリンには、乳酸の代謝を促す酵素である、
LDH(乳酸脱水素酵素)を増加させる効果があります。
アンセリンの摂取によって、LDHが増加すると、尿酸の排出も促進されます。
イミダゾールペプチドに含まれるアンセリンが、
体内の尿酸の増加を抑え、余分な尿酸を体外に排出することから、
痛憤の予防や改善に効果・効能があるとされています。
これ以外にも、痛風に有効な成分として黒酢がありますので、
痛風の予防や改善には、イミダゾールペプチドと併せて摂取しても良いでしょう。